2011年8月24日水曜日

元現行員から見た「死後整理資金・葬式」のいろいろ

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 私は大学卒業後、銀行に就職しました。そして配属されたのは、大阪府外にある、住宅地のほか工場や田園地帯が混在する地域の店舗でした。そこで、銀行の顧客が亡くなった際に幾度となくお通夜や葬式に参列したのですが、その支店の近隣地域は香典を受け取らない風習がありました。ただ、香典ではなく供花といって、一律1000円を持参すればいいとか、隣町では、その供花が一律2000円であるなど、地域によって差があるとはいえ、とにかく、香典でまとまった金額をあてにしない分、葬式自体も質素で、地域の人たちが手伝いに来て助け合うといったものでした。

 また、お墓は地域の共同墓地があり、そこに葬られ、地域のみんなで管理していることからも、永代使用料といったものもないため、死後の整理資金はそう大きくかからないようです。その後、私は京都市内の支店に転勤となりました。そこで葬儀場運営会社を担当したのですが、その会社の担当者と話をすると、葬式というのはピンからキリまであり、一概にいくら必要かというのは地域、風習のほか、会社での地位や遺族の考え方次第で金額の変動が大きいということでした。つまり、非常に安いものから高いものまで様々あり、200万円でお釣りがくるものもあれば、500万円でも足りないということもあるとのことです。

 この金額の幅は、当然と言われれれば当然ですが、問題なのは、死後にバタバタとあわててしまうこと。死亡時のことなど考えたくものないと思われるかもしれませんので、保険加入のタイミングこそが、葬式・死後整理資金を考える絶好の機会でしょう。お住まいの地域ではどのような葬式なのか、どこで、どのような葬式を希望するのか、墓はどこに入るのかなど、こういった問題を夫婦間で考えても不自然でない機会こそが、この保険の見直し、加入の時期なのです。